こんにちは。
元住宅営業マンまめおやじです。
住宅業界歴34年・宅建士・FP資格保有。実際に現場で起きたトラブル事例をもとに解説します。
元住宅営業マンとして34年、数多くの引き渡しに立ち会ってきました。
その中で断言できるのは、
👉 施主検査で家の完成度は決まるということです。
実際、後悔している人の多くは
👉 ここで見落としています
この記事では、実体験ベースで施主検査のポイントと注意点を解説します。
結論
施主検査で失敗する人の共通点はシンプルです。
👉 「軽く見る」こと
「嬉しくて舞い上がってしまい、細かいところが目に入らなかった」
「完成が待ち遠しくて、早く終わらせたかった」
「住宅会社の人がいると、なんとなく遠慮してしまった」
これらはすべて、施主検査で後悔した方から実際に聞いた言葉です。
引き渡し後に不具合が見つかると、修正に時間がかかるだけでなく、「指摘しておけばよかった」という後悔が残ります。最悪の場合、そのまま放置されるケースもあります。
施主検査は”最終チェック”ではなく、「最後の防衛ライン」です。この意識の差が、入居後の満足度を大きく左右します。
◆「建物保証」も確認しましょう。
1. 見るべきポイント【基本】
施主検査で最低限確認すべき項目は以下の通りです。
①クロス(壁紙)の傷・汚れ・浮き
自然光と照明の両方で確認しましょう。角度を変えて見ると、正面からは見えなかった傷や継ぎ目の浮きが見つかることがあります。特にコーナー部分や窓まわりは要注意です。
②床のキズ・浮き・軋み
実際に歩いて確認します。キャスター付きのイスや家具を置く予定の場所は、床材の状態を念入りに見ておきましょう。フローリングの軋みは歩かないと気づきません。
③建具の開閉確認
すべてのドアと窓を実際に開閉してください。「引っかかる」「閉まりにくい」「隙間がある」といった不具合は、この時点で指摘しないと後で対応が遅れます。引き戸・折れ戸も忘れずに。
④設備の動作確認
キッチン・浴室・洗面台・トイレ・給湯器・換気扇・照明スイッチ・コンセントをひとつずつ動作確認します。「つけてみたら動かなかった」は施主検査でよくある指摘事項のひとつです。
⑤コンセント・スイッチの位置確認
図面と照らし合わせて、打ち合わせで決めた場所に正しく設置されているか確認します。「テレビの後ろにコンセントがなかった」「スイッチが入口と逆側についていた」という事例は少なくありません。
👉 「使う目線」で確認するのがコツです。実際の生活をイメージしながら動いてみましょう。
2. よくある見落とし
施主検査で特に見落とされやすいのが以下の箇所です。
細かいキズを「まあいいか」で流してしまう
小さな傷でも、引き渡し後に毎日目にすると気になるものです。「このくらいなら…」と遠慮せず、気になった点はすべて伝えてください。指摘するのは当然の権利です。
設備を実際に動かしていない
「見た目はきれいだから大丈夫」と思って動作確認をしないのは危険です。スイッチを押したら照明がつかない、換気扇が動かないといったトラブルは、実際に操作しないと発見できません。
図面との違いに気づかない
打ち合わせで決めたコンセントの場所・棚の位置・窓の高さなどが、実際と異なるケースがあります。事前に図面を手元に用意して、1箇所ずつ照らし合わせる習慣をつけましょう。
天井・高い場所を見ていない
クロスの傷や照明の取り付け不備は、上を向かないと気づきません。脚立を借りるか、スマートフォンのカメラで撮影して確認するのが有効です。
外回り・外構を見ていない
室内に気を取られて、外壁のひび・サッシまわりのコーキングの状態・基礎の仕上がりを確認し忘れるケースがあります。外回りも必ずチェックしましょう。
◆「外構工事でもめた」記事詳細はこちらから
3. 時間が足りない問題
施主検査は1〜2時間で行われることが多いですが、これは実は非常に短い時間です。
30坪前後の家でも、確認すべき箇所は100か所を超えます。担当者のペースで進むと、気づかないうちに「なんとなく終わってしまった」という状態になりがちです。
時間不足を防ぐための対策:
- 事前にチェックリストを作成して持参する
- 「3時間はかけたい」と事前に住宅会社に伝えておく
- 急かされても自分のペースで進める
- 確認が終わらなければ、別日に再検査を依頼する
住宅会社の担当者は「早く終わらせたい」というプレッシャーがある場合もあります。しかし、施主検査は施主の権利です。遠慮なく時間を使ってください。
4. チェックが曖昧になる問題
「まあいいか」「気のせいかも」「指摘したら悪いかな」——これが施主検査で一番危険な思考です。
小さな違和感を流してしまうと、入居後に「やっぱり気になる」という後悔に変わります。しかも引き渡し後は修正の対応が遅くなったり、「入居後の傷では?」と言われてしまうリスクもあります。
曖昧なチェックを防ぐポイント:
- 「気になったらすべて指摘する」というルールを自分に課す
- 「保証対象になるかどうか」は担当者に判断させる。施主は指摘するだけでOK
- 同行者(家族・知人)に客観的な目で見てもらう
- 指摘した内容はその場でメモまたは写真に残す
5. 指摘はその場で・記録を残す
気になった箇所はその場で必ず口頭で伝え、記録に残してください。
後からメールや電話で伝えると、「入居後についた傷では?」「そんな話は聞いていない」とトラブルになることがあります。施主検査当日に指摘し、担当者が認めた状態で記録しておくことが重要です。
記録の残し方:
- 指摘箇所をスマートフォンで写真撮影する(日時が入るので証拠になる)
- 担当者に「指摘箇所一覧」を書面で作成してもらう
- 修正完了の確認も書面または写真で記録する
なお、打ち合わせ段階での判断ミスが原因でトラブルになるケースも多いです。決め方に不安がある方は、こちらも参考にしてください。
◆「言ったはず」でもめた記事詳細はこちらから
6. 実際にあったトラブル例
トラブル①:クロスの剥がれを見逃し、入居後にクレームへ
施主検査時には問題なく見えたが、入居後1ヶ月でクロスの継ぎ目が浮いてきた。施主検査で確認していなかったため「施工前からの問題か、入居後の問題か」の判断が難しくなり、対応が長引いた。写真記録があれば防げたケース。
トラブル②:ドアの建付け不良に気づかず
「ちょっと重いかな」と思いながらも指摘しなかった結果、入居後にドアが完全に閉まらなくなった。施主検査の時点で伝えていれば、その場で調整してもらえた。
トラブル③:コンセント位置のミスを見逃し
テレビ背面に設置する予定だったコンセントが、実際には2mずれた位置についていた。図面と照らし合わせていれば防げたが、施主検査で確認せずそのまま引き渡し。後から電気工事をやり直すことになった。
👉 いずれも施主検査でしっかり確認していれば防げたケースです。
◆「階段の色が違った」記事詳細はこちらから
7. 対策【これだけ】
①チェックリストを作る
事前に「確認すべき場所・項目」をリスト化して持参しましょう。ネットで「施主検査 チェックリスト」と検索すると参考になるものが多数あります。自分の家の間取りや設備に合わせてカスタマイズするのがおすすめです。
チェックリストがあると、担当者に急かされても「まだここが終わっていない」と自分のペースを保てます。
②第三者目線を入れる
家族や知人を同行させると、自分では見落としがちな箇所を指摘してもらえます。特に、家づくりの打ち合わせに関わっていない人を連れていくと、「先入観なしの目」で見てもらえるので有効です。
不安な方は、第三者の住宅検査会社(ホームインスペクター)に依頼する方法もあります。費用はかかりますが、プロの目で隅々までチェックしてもらえます。
③写真を必ず撮る
気になった箇所はすべて写真に残してください。写真には撮影日時が記録されるため、後から「いつの傷か」という証拠になります。全体を撮るだけでなく、指摘箇所のアップ写真も撮っておきましょう。
8. よくある質問
Q①:細かいことでも指摘していい?
遠慮は無用です。むしろ細かい指摘こそ重要です。「こんなことで…」と思っても、引き渡し後に毎日目につくものです。住宅会社の担当者も、引き渡し後のクレーム対応より施主検査時の指摘の方がずっと対応しやすいと感じています。施主の立場から見て気になることは、すべて遠慮なく伝えてください。
Q②:後からでも直してもらえる?
引き渡し後でも保証期間内であれば対応してもらえますが、施主検査時と比べると時間がかかります。また「入居後についた傷」との区別がつきにくくなるため、対応してもらえるかどうかでもめるケースもあります。施主検査の時点で指摘するのが、最もスムーズで確実な方法です。
9. まとめ
施主検査で重要なのは、この3点です。
- 甘く見ない(遠慮・焦りは禁物)
- 細かく確認する(図面・チェックリストを持参)
- その場で指摘・記録する(写真+書面)
ここを外すと引き渡し後に後悔が残ります。逆に言えば、この3つを徹底するだけで、多くのトラブルは防げます。
施主検査は「遠慮する場」ではなく、「確認する場」です。堂々と時間をかけて、納得いくまで確認してください。
家づくりは正解が一つではありません。
本記事の内容が、後悔のない判断をするための参考になれば幸いです。
筆者の考え方や立ち位置については当ブログについてにまとめています。
ここまで読んで頂き、ありがとうございました。






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