【元住宅営業マンが警告】|ヒートショックは交通事故の6倍危険|家の温度差が命を奪う

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こんにちは。

元住宅営業マンまめおやじです。

「ヒートショック」って言葉、聞いたことありますか?

冬になるとニュースでよく取り上げられますよね。

でも、「うちは関係ない」「まだ若いから大丈夫」って思ってませんか?

実はそれ、めちゃくちゃ危険な考え方なんです。

今回は、住宅のプロとして何百組ものお客さんを見てきた私が、

ヒートショックの怖さと、今日からできる予防策をお伝えします。

この記事はこんな人におススメ
  • ヒートショックって聞いたことあるけど詳しく知らない人
  • 家族に高齢者や高血圧の人がいる人
  • 冬場、お風呂やトイレが寒いと感じる人
  • 家の断熱性能に不安がある人
  • リフォームを考えているけど何を優先すべきか迷っている人

ヒートショックって何?

まず、ヒートショックって何なのか。

簡単に言うと、急激な温度変化によって血圧が大きく変動することです。

そしてこれが、心筋梗塞や脳卒中を引き起こすんです。

実は交通事故より多い死者数

衝撃的な数字をお伝えします。

日本でヒートショックが原因で亡くなる人は、年間約1万9000人と言われてます。

これ、交通事故の死者数(年間約3000人)の6倍以上なんですよ。

でも、交通事故ほどニュースにならない。

だから、多くの人が「自分には関係ない」って思ってるんです。

どこで起きるのか

ヒートショックが起きる場所、第1位はお風呂です。

暖かいリビングから、寒い脱衣所へ。

そして熱いお風呂に入る。

この温度差が、血圧を急激に変動させるんです。

でも、お風呂だけじゃありません。

  • トイレ
  • 洗面所
  • 玄関
  • 廊下

こういった暖房のない場所への移動、全部リスクがあるんですよ。

ヒートショックが起きるメカニズム

なぜ温度差が危険なのか。

体の中で何が起きてるのか、説明します。

①寒い場所に移動→血圧上昇

暖かい部屋から寒い場所に移動すると、体は熱を逃がさないようにします。

血管がキュッと収縮するんです。

そうすると、血圧が急上昇。

高齢者や高血圧の人は、一気に20〜30mmHgも上がることがあります。

②熱いお風呂に入る→さらに血圧上昇

寒い脱衣所で服を脱いで、さらに体が冷える。

そこで熱いお風呂に入ると、体は「危険だ!」って反応します。

最初は血管が収縮して、血圧がさらに上がるんです。

③体が温まる→血圧急降下

お湯に浸かって体が温まると、今度は血管が拡張します。

そうすると、血圧が急降下。

この急激な変動が、心臓や脳に大きな負担をかけるんです。

最悪の場合、意識を失う

血圧が急降下すると、脳に血液が回らなくなって意識を失うことがあります。

お風呂で意識を失ったら、溺れてしまう。

これが、浴槽での突然死につながるんです。

実際、冬場の入浴中の死亡事故は、夏場の約11倍と言われてます。

こんな人は特に注意

ヒートショックは誰にでも起こりえますが、特にリスクが高い人がいます。

65歳以上の高齢者

年齢とともに血管が硬くなって、血圧の変動に弱くなります。

体温調節機能も衰えるので、より危険なんです。

高血圧・糖尿病・脂質異常症の人

これらの病気があると、血管がダメージを受けやすい。

ヒートショックのリスクが健康な人の数倍になります。

肥満体型の人

肥満の人は心臓に負担がかかりやすい。

血圧の変動にも弱いんです。

不整脈がある人

心臓のリズムが乱れやすい人は、血圧変動が致命的になることも。

お酒を飲んだ後に入浴する人

アルコールは血管を拡張させます。

その状態で温度差にさらされると、血圧変動が大きくなるんです。

一番風呂が好きな人

一番風呂って、脱衣所もお風呂も一番冷えてる時間帯。

温度差が最も大きいんです。

今日からできるヒートショック予防策

じゃあ、具体的にどうすればいいのか。

お金をかけずにできることから、順番に紹介します。

①脱衣所を暖める

一番効果的なのがコレ。

入浴の5〜10分前に、脱衣所を暖めておきましょう。

小型のセラミックヒーターで十分です。

人感センサー付きなら、入った瞬間に暖房が入るので便利。

月の電気代も100〜200円程度です。

②浴室を暖める

脱衣所だけじゃなくて、浴室も暖めましょう。

お湯を張る時に、シャワーで高い位置から勢いよくお湯を出す。

これだけで浴室全体が暖まります。

浴室暖房がある家なら、入浴前に10分だけつけておく。

ない場合は、お風呂のフタを開けて蒸気で暖めるのもアリです。

③お湯の温度は41度以下に

熱いお風呂が好きな人も多いと思います。

でも、42度以上のお湯は血圧を急激に変動させます。

38〜41度くらいが理想的。

「ぬるいな」って感じても、10分も入ってれば体は十分温まりますよ。

④かけ湯をする

いきなり浴槽に入らないこと。

まず、足元から心臓に向かって、ゆっくりかけ湯をしましょう。

体を温度変化に慣らすんです。

これだけでも、血圧の急上昇を抑えられます。

⑤食後すぐ・飲酒後の入浴は避ける

食後1時間以内は、消化のために血液が胃腸に集まってます。

この状態で入浴すると、血圧が下がりやすい。

お酒を飲んだ後も同じ。

最低でも1時間は空けましょう。

⑥長湯しない

長く浸かってると、血圧がどんどん下がります。

10〜15分程度で十分。

「もっとゆっくりしたい」って気持ちは分かりますが、安全第一です。

⑦浴槽から急に立ち上がらない

お風呂から出る時も要注意。

急に立ち上がると、脳に血液が回らなくてクラッとします。

ゆっくり立ち上がって、数秒待ってから浴槽を出ましょう。

⑧トイレも暖める

意外と盲点なのがトイレ。

夜中にトイレに行く時って、寒い廊下を通りますよね。

そして冷たい便座に座る。

これもヒートショックのリスクがあるんです。

小型ヒーターを置くか、暖房便座を使いましょう。

廊下が寒い場合は、上着を羽織るだけでも違います。

⑨家族に声をかける

一人暮らしじゃない場合、入浴前に家族に声をかけましょう。

「お風呂入るよ」って。

万が一、何かあった時に気づいてもらえます。

特に高齢者は、誰かが気にかけてあげることが大事です。

【実例】私の実家で実践していること

親が高齢になり、話合って以下の工事を実施しました。

浴室暖房乾燥機を設置

築40年超のため、お風呂が寒い。暖房機能で暖めてから入浴すると快適。

お風呂を沸かしている時、浴室の扉を開けておくと、洗面所全体の温度があがります。

トイレは洗浄暖房便座

お尻が暖かいとヒヤッとしないので、快適です。

親の寝室、トイレ、洗面、お風呂の窓の断熱化工事

こちらは最近実施しましたが、サッシを二重にリフォーム。

リフォームで根本的に解決する方法

ここからは、少しお金をかけた対策です。

でも、家族の命を守ると思えば、決して高い投資じゃないですよ。

浴室暖房乾燥機を設置

これがあれば、入浴前に浴室を暖められます。

洗濯物も乾かせるし、カビ予防にもなる。

一石三鳥です。

工事費込みで10〜20万円くらい。

リフォームの機会があれば、ぜひ検討してください。

脱衣所に暖房を設置

脱衣所専用の壁掛け暖房もあります。

人感センサー付きなら、入った瞬間に暖房が入るので便利。

工事費込みで5〜10万円程度です。

窓を断熱する

脱衣所に窓がある場合、ここから冷気が入ってきます。

内窓を付けるだけで、室温が5度くらい変わることも。

補助金が使える自治体も多いので、チェックしてみてください。

家全体の断熱性能を上げる

根本的な解決策は、家全体の断熱性能を上げること。

  • 壁や天井の断熱材を入れる
  • 窓を二重サッシにする
  • 床暖房を設置する

大がかりなリフォームになりますが、効果は絶大。

家の中の温度差がなくなれば、ヒートショックのリスクはほぼゼロになります。

電気代も下がるので、長期的に見ればお得ですよ。

新築を建てる人への重要なアドバイス

これから家を建てる人は、最初から対策できます。

私が営業時代、いつもお客さんに伝えてたことをお話しします。

高断熱・高気密は必須

最近の新築は、だいぶ断熱性能が上がってます。

でも、ハウスメーカーや工務店によって、まだまだバラつきがある。

UA値(外皮平均熱貫流率)という数値をチェックしてください。

0.6以下なら合格点。

0.4以下なら優秀です。

全室暖房を前提に設計

「リビングだけ暖かければいい」って考えは危険。

廊下、トイレ、脱衣所、全部暖めることを前提に設計しましょう。

最近は、24時間全館空調のシステムもあります。

初期費用はかかりますが、快適性と安全性は段違いです。

まめおやじ
まめおやじ

全館空調を売りにしている会社は結構ありますね

脱衣所は広めに

狭い脱衣所だと、暖房が効きにくい。

できれば3〜4畳くらいの広さがあるといいですね。

洗濯機やタオルも置けるし、暖房も効きやすい。

浴室暖房は標準装備で

浴室暖房乾燥機は、オプションじゃなくて標準装備にしましょう。

これケチって後悔する人、めちゃくちゃ多いんですよ。

後付けもできますが、新築時に付けた方が断然安いです。

まめおやじ
まめおやじ

最近はどこの会社も標準だと思います

まとめ

ヒートショック、他人事じゃないんです。

年間1万9000人が亡くなってる。

でも、ちょっとした工夫で防げます。

今日からできること

  • 脱衣所を暖める
  • 浴室を暖める
  • お湯の温度を41度以下に
  • かけ湯をする
  • トイレも暖める

予算があればやりたいこと

  • 浴室暖房乾燥機の設置
  • 脱衣所に暖房設置
  • 窓の断熱
  • 家全体の断熱性能アップ

特に、高齢の親と同居してる方。

「まだ元気だから大丈夫」じゃないんです。

ヒートショックは、突然起きます。

明日、あなたの家族が倒れるかもしれない。

そう思って、今日から対策してください。

小型ヒーター1台買うだけでも、リスクはかなり減らせます。

家族の命を守れるなら、安いもんですよ。

冬本番はこれからです。

今のうちに、家の中の温度差をチェックしてみてください。

「寒いな」って感じる場所があったら、そこが危険地帯です。

それでは、また次の記事でお会いしましょう。

元住宅営業マンまめおやじ ブログ:正直住宅コンサルタント 住宅購入や建築に関する正直で実践的なアドバイスを発信中!

ここまで読んで頂きありがとうございました。

貴方にとって良い一日を~まめおやじ

この記事を書いた人
まめおやじ

元住宅営業マンが、業界在籍34年の経験を活かし、これから家を考えている人に役立つ情報を発信するブログ。

自宅:木造平屋(2019年築)受賞歴あり
経歴:大手木質系プレハブ会社
   大手鉄骨系プレハブ会社
   木造在来工法ビルダー
資格:宅建士
   ファイナンシャル
   プランナー

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