シングルマザーが一人で家を建てた実録|住宅ローン・資金計画からトラブルゼロの引き渡しまで【元住宅営業マンの体験談】

住宅トラブル事例
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こんにちは。

元住宅営業マンまめおやじです。

住宅業界歴34年・宅建士・FP資格保有。実際に現場で起きたトラブル事例をもとに解説します。

※この記事は前編・後編を統合した完全版です。

20代後半、営業6年目の頃。

初めて「シングルマザー」のお客様を担当することになりました。

30代前半の女性、小学1年生の男の子。公務員として働きながら、息子のために家を建てたいと来場されました。

正直に言います。当時の私は、かなり戸惑いました。

独身の若い営業マン×シングルマザーのお客様。この組み合わせは、想像以上に難しかったのです。

「親切にしすぎると、勘違いされないか?」 「でも、不親切では契約にならない」 「お子さんとは、どう接すればいい?」

距離感に悩み、言葉選びに悩み。毎回の打ち合わせが、緊張の連続でした。

この記事では、若き日の私が経験したシングルマザーの家づくりを、契約から引き渡し、その後まで正直に、包み隠さずお話しします。

この記事はこんな人におススメ
  • シングルマザーで家を建てることを検討している方
  • 離婚後の住まいを考えている方
  • シングルマザーの住宅ローンについて知りたい方
  • 住宅営業マンの本音を知りたい方
  • シングルマザーの家づくりのリアルな実例を知りたい方

  1. 1. 初めてのシングルマザーのお客様|30代女性、小1の息子
    1. ある休日の来場
    2. アンケート記入で判明
    3. 公務員という安定
    4. 息子さんのために
    5. 正直な第一印象
  2. 2. 距離感という見えない壁|20代独身営業マンの戸惑い
    1. 上司への報告
    2. 何が難しいのか
    3. 2回目の打ち合わせ
    4. 意識的に距離を置く
    5. お子さんとの接し方
    6. 言葉選びの難しさ
  3. 3. 堅実な資金計画|自己資金800万円の安心感
    1. 資金計画のヒアリング
    2. 当時としては多い自己資金
    3. 堅実な生活
    4. 住宅ローンは共済組合
    5. 養育費の扱い
    6. 無理のない返済計画
  4. 4. 契約前の2週間の空白|遠方の親戚に相談
    1. 契約直前の変化
    2. 上司からのアドバイス
    3. 「男性」に相談する
    4. 2週間の空白
    5. 2週間後の連絡
    6. 誰に相談したのか
    7. 上司の言葉の意味
  5. 5. 企画住宅という合理的な選択
    1. 選んだのは企画住宅
    2. なぜ企画住宅なのか
    3. 間取りは4LDK
    4. オプションは最低限
    5. 堅実な姿勢
  6. 6. 打ち合わせから引き渡しまで|トラブルゼロの理由
    1. 打ち合わせはスムーズ
    2. 息子さんとの距離
    3. 工事もトラブルなし
    4. 現場への訪問
    5. 完成検査
    6. 引き渡し当日
    7. なぜトラブルゼロだったのか
  7. 7. 引き渡し後のこと|その後の連絡
    1. 引き渡し後、連絡なし
    2. 1ヶ月後の電話
    3. 半年後の定期訪問
    4. その後の連絡
    5. 数年後、偶然の再会
  8. 8. シングルマザーの家づくり|成功の5つのポイント
    1. ポイント①:堅実な資金計画
    2. ポイント②:公務員という強み
    3. ポイント③:企画住宅という選択
    4. ポイント④:第三者の意見を聞く
    5. ポイント⑤:将来の変化を考える
  9. 9. この経験で学んだこと|若き日の自分へ
    1. 距離感の正解は分からない
    2. 美人だから困った、という本音
    3. 上司の言葉の重み
    4. シングルマザーの強さ
    5. 若き日の自分へ
    6. この経験が、今の自分を作った
  10. 【まとめ】シングルマザーの家づくりは、決して特別じゃない
    1. シングルマザーの皆さんへ
    2. 営業マンの皆さんへ
    3. 最後に

1. 初めてのシングルマザーのお客様|30代女性、小1の息子

ある休日の来場

それは、日曜日の午後でした。

展示場に、一組の親子が来場されました。

30代前半くらいの女性と、小学校低学年くらいの男の子。

「こんにちは、見学させてください」

落ち着いた雰囲気の方でした。

アンケート記入で判明

モデルハウスを案内した後、アンケートを記入していただきました。

家族構成:母、子(小1・男子)

「あ、シングルマザーの方だな」

私は、その瞬間に少し緊張しました。

当時の私は営業6年目。それまで、シングルマザーのお客様を担当したことはありませんでした。

公務員という安定

「お仕事は何をされていますか?」

「公務員です」

これは、非常に重要な情報でした。

公務員=安定収入。住宅ローンの審査でも、有利に働きます。

息子さんのために

「なぜ家を建てようと思われたんですか?」

私の質問に、彼女はこう答えました。

「息子が小学校に上がったので」 「ずっと賃貸でしたが、自分の家が欲しいと思いました」

その言葉には、母としての強い意志が感じられました。

正直な第一印象

ここで正直に言います。

彼女は、結構な美人さんでした。

落ち着いた雰囲気で、清潔感があり。話し方も丁寧で、好印象でした。

「これは…距離感に気をつけないと」

私は、その時から少し緊張していました。

20代後半の独身営業マンにとって、シングルマザーのお客様は正直難しいです。

変な勘違いをされないよう、でも不親切にならないよう。その塩梅が本当に難しい。


2. 距離感という見えない壁|20代独身営業マンの戸惑い

上司への報告

初回接客の翌日、私は上司に報告しました。

「昨日、シングルマザーの方が来場されました」 「本気度は高そうです」

上司は、少し考えてからこう言いました。

「お前、初めてか?シングルマザーの担当」

「はい、初めてです」

「気をつけろよ。距離感が難しいぞ」

その言葉が、私の不安を増幅させました。

何が難しいのか

上司が言う「距離感」とは、具体的に何なのか。

独身営業マン×シングルマザーの難しさ

  • 親切にしすぎると、勘違いされる可能性
  • かといって、不親切では契約にならない
  • プライベートな話題(離婚理由など)には触れにくい
  • お子さんとの接し方も難しい
  • 打ち合わせの時間帯(夜は避けるべき?)

考えれば考えるほど、難しく感じました。

2回目の打ち合わせ

2回目の打ち合わせ。彼女は息子さんを連れてきました。

「こんにちは」

息子さんは、少し人見知りな様子。私の後ろに隠れるように、お母さんにくっついていました。

「こんにちは、○○くん」

私は、なるべく自然に声をかけました。

でも、内心では悩んでいました。

「お子さんと、どこまで仲良くなっていいんだろう?」 「仲良くなりすぎると、お母さんが警戒するかもしれない」

意識的に距離を置く

結論として、私はこう決めました。

接客方針

  1. 必要以上に親しくしない
  2. でも、不親切にならない程度に丁寧に
  3. お子さんには距離を置いて接する
  4. プライベートな質問はしない
  5. 打ち合わせは明るい時間帯のみ

今思えば、かなり神経質になっていたと思います。

お子さんとの接し方

特に悩んだのが、息子さんとの接し方でした。

通常、お子さんが来場されると、営業マンは積極的に仲良くなろうとします。お子さんが懐けば、親御さんも安心するからです。

でも、シングルマザーの場合は…

「仲良くなりすぎると、変な誤解を生むかもしれない」

そう考えて、私は意識的に距離を置きました。

必要最低限の声がけ。無理に会話をしようとしない。

今思えば、それが正解だったのか分かりません。

言葉選びの難しさ

打ち合わせ中も、言葉選びに気を使いました。

例えば、間取りの話。

「お子さんの部屋は、将来のことも考えて…」

この「将来」という言葉。

もし彼女が再婚する可能性があるなら?家族構成が変わる可能性があるなら?

でも、そんなことは聞けない。

だから、曖昧な言い方しかできませんでした。

独身の若い営業マンにとって、シングルマザーの担当は本当に気を使います。

今だから言えますが、当時は毎回の打ち合わせが緊張の連続でした。


3. 堅実な資金計画|自己資金800万円の安心感

資金計画のヒアリング

3回目の打ち合わせで、資金計画の話になりました。

「予算はどれくらいをお考えですか?」

「総額で3500万円くらいを考えています」

「自己資金はどれくらいご用意できますか?」

「800万円は出せます」

私は、内心驚きました。

当時としては多い自己資金

当時(30年以上前)の3500万円の家で、自己資金800万円。

自己資金の割合:約23%

これは、かなり多い方でした。

通常、自己資金は総額の10〜15%程度。彼女は、その倍近くを用意していたのです。

堅実な生活

「800万円、どうやって貯められたんですか?」

失礼かもしれないと思いつつ、私は聞きました。

「公務員なので、給料は安定していますから」 「それに、無駄遣いはしない方なので」

彼女の答えは、シンプルでした。

シングルマザーとして、息子を育てながら。それでも、800万円を貯金できた。

その堅実さに、私は尊敬の念を抱きました。

住宅ローンは共済組合

「住宅ローンは、どちらをお考えですか?」

「共済組合で借りる予定です」

公務員の特権、共済組合の住宅ローン。

共済組合のメリット

  • 金利が低い
  • 審査が通りやすい
  • 手続きが簡単

彼女にとって、これ以上ない条件でした。

※当時は銀行ローンより割安に、手数料もなく借入できるものでした。

養育費の扱い

住宅ローンの審査で、よく問題になるのが「養育費」の扱い。

元夫からの養育費を、収入として認めてもらえるか。これは、金融機関によって対応が異なります。

「養育費は、もらっていますか?」

この質問をするのは、正直躊躇しました。デリケートな話題だからです。

「いえ、もらっていません」

彼女は、淡々と答えました。

「ですから、私の収入だけで借りる予定です」

その言葉に、彼女の自立心の強さを感じました。

無理のない返済計画

月々の返済額を計算しました。

返済計画

  • 借入額:2700万円(3500万円−800万円)
  • 返済期間:30年
  • 金利:約2%(当時の共済組合金利)
  • 月々返済額:約5.8万円
  • ボーナス返済額:25万/回

公務員の収入なら、十分に返済可能な金額です。

「無理のない計画ですね」

私がそう言うと、彼女はこう答えました。

「息子のためですから」 「無理はしたくないんです」

その言葉が、印象に残っています。

シングルマザーの住宅ローンで重要なのは、「無理のない返済計画」です。

彼女は、その点を非常によく理解していました。


4. 契約前の2週間の空白|遠方の親戚に相談

契約直前の変化

打ち合わせを重ね、間取りも決まり。いよいよ契約という段階になりました。

「来週末、契約書を持参します」

私がそう伝えると、彼女は少し考えてから言いました。

「すみません、少し時間をください」

「何か、問題がありますか?」

「いえ、ちょっと相談したい人がいるので」

上司からのアドバイス

彼女が帰った後、私は上司に報告しました。

「契約直前で、『相談したい』と言われました」

上司は、すぐにこう言いました。

「ああ、来たか」 「シングルマザーは、必ず誰かに相談するぞ」

「え、そうなんですか?」

「当たり前だろ。一人で決められるわけがない」 「特に、大きな買い物だからな」

「男性」に相談する

上司は続けました。

「おそらく、男性の親戚か知人に相談するはずだ」 「父親、兄弟、叔父、従兄弟…誰かしら」

「なぜ、男性なんですか?」

「家を建てるって、専門的な話が多いだろ?」 「女性だけで判断するのは不安なんだよ」 「だから、信頼できる男性に相談する」

その説明を聞いて、私は納得しました。

2週間の空白

「しばらく連絡を控えろ」

上司は、そうアドバイスしました。

「え、でもフォローしないと…」

「いや、今は相手に任せろ」 「下手に連絡すると、逆効果だ」

その言葉に従い、私は連絡を控えました。

2週間。

正直、不安でした。

「他社に流れたらどうしよう」 「契約、ダメになったかも」

毎日、そんなことを考えていました。

2週間後の連絡

2週間後。

彼女から電話がありました。

「まめおやじさん、お待たせしました」

その声は、明るかったです。

「遠方の親戚に相談してきました」 「大丈夫だと言ってもらえたので、契約お願いします」

私は、心底ホッとしました。

誰に相談したのか

後日、彼女は教えてくれました。

「実は、遠方の叔父に相談したんです」 「建築関係の仕事をしている人で」 「図面を見てもらって、アドバイスをもらいました」

やはり、「男性」に相談していたのです。

「叔父さん、何か指摘はありましたか?」

「いえ、特に問題ないと言われました」 「むしろ、この値段でこの内容なら良い方だと」

その言葉を聞いて、私は安心しました。

上司の言葉の意味

上司の言葉が、ようやく理解できました。

シングルマザーが契約前に相談する理由

  1. 一人で大きな決断をするのは不安
  2. 専門的な判断ができる人に確認したい
  3. 「大丈夫」と言ってもらいたい
  4. 万が一失敗した時の責任を分散したい

これは、彼女が慎重なのではなく、当然のことでした。

シングルマザーの契約は、時間がかかることを理解すべきです。

焦らず、相手のペースに合わせることが重要でした。


5. 企画住宅という合理的な選択

選んだのは企画住宅

契約した商品は、「企画住宅」でした。

企画住宅とは

  • あらかじめ間取りが決まっている
  • 仕様も標準で決まっている
  • 自由度は低いが、価格が抑えられる
  • 打ち合わせ期間も短い

彼女は、この企画住宅を選びました。

なぜ企画住宅なのか

「なぜ、企画住宅を選ばれたんですか?」

私が聞くと、彼女はこう答えました。

「こだわりは、特にないんです」 「普通に住めればいい」 「それより、価格を抑えたい」

非常に合理的な判断でした。

間取りは4LDK

選んだプランは、2階建ての4LDKでした。

間取りの内訳

  • 1階:LDK + 和室
  • 2階:洋室3部屋
  • 2階にトイレは無

「和室は、息子の遊び場にします」 「2階の3部屋は、息子の部屋と、私の部屋と、物置です」

シンプルで、分かりやすい使い方でした。

オプションは最低限

打ち合わせで、オプションの提案もしました。

「食洗機は、いかがですか?」 「床暖房も、おすすめです」

しかし、彼女の答えは明確でした。

「いえ、結構です」 「標準仕様で十分です」

追加したオプション

  • カーテン
  • エアコン(必要最低限)
  • 照明器具

本当に、最低限だけでした。

堅実な姿勢

私は、彼女の堅実さに感心しました。

多くのお客様は、契約後にオプションをどんどん追加します。

「せっかくだから」と、予算オーバーすることも珍しくありません。

でも、彼女は違いました。

「予算内で、無理をしない」

その姿勢が、終始一貫していました。

シングルマザーの家づくりで重要なのは、「無理をしないこと」です。

彼女は、それを完璧に理解していました。


6. 打ち合わせから引き渡しまで|トラブルゼロの理由

打ち合わせはスムーズ

契約後の打ち合わせは、驚くほどスムーズでした。

企画住宅のため、決めることが少ない。彼女も、特にこだわりがない。

打ち合わせ回数:3回

通常の注文住宅なら、10回以上は必要です。それが、わずか3回で完了しました。

息子さんとの距離

打ち合わせには、毎回息子さんも同席しました。

私は、前述の方針通り、息子さんとは距離を置いて接しました。

「○○くん、こんにちは」

挨拶はするけど、それ以上は踏み込まない。無理に仲良くなろうとしない。

息子さんも、それで良かったようです。お母さんの隣で、静かに絵を描いたり、本を読んだり。

特に問題はありませんでした。

工事もトラブルなし

着工から約4ヶ月。

工事も、非常にスムーズに進みました。

工事中の状況

  • 天候にも恵まれた
  • 近隣トラブルなし
  • 工期の遅延なし
  • 施工ミスなし

私も、驚くほど順調でした。

現場への訪問

彼女は、工事中も何度か現場を訪れました。

「息子に、工事の様子を見せたくて」

息子さんは、興味津々で工事を見ていました。

「すごいね、○○くんの家だよ」

彼女が言うと、息子さんは嬉しそうに頷いていました。

完成検査

工事完了後、完成検査を行いました。

彼女と私、そして工事監督の3人で、隅々までチェック。

「特に問題ありません」

工事監督の言葉通り、施工は完璧でした。

彼女も、満足そうでした。

「ありがとうございました」

その一言が、印象に残っています。

引き渡し当日

引き渡し当日。

彼女は、息子さんと二人で来てくれました。

「まめおやじさん、お世話になりました」

私が鍵を渡すと、彼女は丁寧にお辞儀をしました。

息子さんも、一緒にお辞儀。

「ありがとうございました」

その姿を見て、私も頭を下げました。

なぜトラブルゼロだったのか

振り返ってみて、なぜこんなにスムーズだったのか。

トラブルゼロだった理由

  1. 企画住宅で決めることが少なかった
  2. 彼女が無理な要望をしなかった
  3. 予算内で収めることを優先した
  4. こだわりが少なく、柔軟だった
  5. 工事監督も優秀だった
  6. 天候に恵まれた

いくつかの要因が重なった結果でした。

トラブルが起きないのは、「こだわりが少ない」「無理をしない」ことも大きな要因です。

彼女の堅実な姿勢が、スムーズな家づくりにつながりました。


7. 引き渡し後のこと|その後の連絡

引き渡し後、連絡なし

引き渡し後、彼女からの連絡は一切ありませんでした。

通常、引き渡し後は何かしらの問い合わせがあるものです。

「ここの使い方が分からない」 「ちょっと不具合がある」

でも、彼女からは何もありませんでした。

1ヶ月後の電話

引き渡しから1ヶ月後。

私から、様子伺いの電話をしました。

「その後、いかがですか?」

「特に問題ありません」 「快適に住んでいます」

短い会話でしたが、問題がないようで安心しました。

半年後の定期訪問

引き渡しから半年後。会社の方針で、定期訪問を行いました。

「まめおやじさん、お久しぶりです」

彼女は、変わらず落ち着いた様子でした。

家の中を確認させてもらいましたが、きれいに使われていました。

「息子も、新しい家を気に入っています」

その言葉が、何より嬉しかったです。

その後の連絡

それ以降、彼女から連絡が来ることはありませんでした。

アフター担当に確認しても、「特に問い合わせなし」とのこと。

つまり、何の問題もなく暮らしているということです。

営業マンとしては、少し寂しい気もしますが。でも、それが一番良いことなのだと思います。

数年後、偶然の再会

それから数年後。

私は、街中で偶然彼女を見かけました。

息子さんも一緒。すっかり大きくなっていました。

声をかけようか迷いましたが、やめました。

彼女たちは、楽しそうに笑いながら歩いていました。

その姿を見て、私は思いました。

「ああ、良かったな」

それだけでした。

引き渡し後、連絡がないのは、実は一番良いことなんです。

問題なく、快適に暮らしている証拠ですから。


8. シングルマザーの家づくり|成功の5つのポイント

この事例から学ぶ、シングルマザーの家づくり成功のポイントをまとめます。

ポイント①:堅実な資金計画

彼女の最大の成功要因は、堅実な資金計画でした。

彼女の資金計画

  • 自己資金をしっかり貯めた(800万円)
  • 公務員という安定収入
  • 養育費を当てにしない
  • 無理のない返済計画

シングルマザーが気をつけるべきこと

  • 自己資金は多めに用意する(20%以上が理想)
  • 安定した収入源を確保
  • 養育費を収入に含めない前提で計画
  • 月々の返済額は、手取り収入の25%以内

無理をしない。これが、何より大切です。

ポイント②:公務員という強み

公務員であることは、住宅ローン審査で非常に有利です。

公務員のメリット

  • 収入が安定している
  • 審査が通りやすい
  • 共済組合のローンが使える
  • 金利が低い

もし公務員でない場合は…

民間企業の場合

  • 勤続年数を重視される(最低3年以上)
  • 正社員であることが重要
  • 収入の安定性を示す書類が必要

パートや派遣では、審査が厳しくなります。

ポイント③:企画住宅という選択

彼女が選んだ企画住宅。これも、賢い選択でした。

企画住宅のメリット

  • 価格が抑えられる
  • 打ち合わせが短期間で済む
  • 悩む時間が少ない
  • 追加費用が発生しにくい

シングルマザーに企画住宅が向いている理由

  • 仕事と育児で忙しい
  • 長時間の打ち合わせが難しい
  • 予算を明確にしやすい
  • シンプルに決められる

こだわりがないなら、企画住宅で十分です。

ポイント④:第三者の意見を聞く

彼女は、契約前に遠方の親戚に相談しました。

これも、重要なポイントです。

誰に相談すべきか

  • 建築関係の知識がある人
  • 信頼できる男性の親戚・友人
  • ファイナンシャルプランナー
  • 住宅コンサルタント

一人で抱え込まない。これが大切です。

ポイント⑤:将来の変化を考える

彼女の家は、4LDKでした。

「一人と子供一人なら、もっと小さくてもいいのでは?」

そう思う方もいるかもしれません。

でも、将来を考えると4LDKは合理的です。

将来の変化

  • 子供が成長して個室が必要に
  • 再婚する可能性
  • 親の介護で同居の可能性
  • 在宅ワークスペースの必要性

極端にコンパクトすぎる家は、後悔する可能性があります。

シングルマザーの家づくりで一番大切なのは、「無理をしないこと」。そして、「将来の変化に対応できる柔軟性」です。


9. この経験で学んだこと|若き日の自分へ

距離感の正解は分からない

正直に言います。

今でも、あの時の「距離感」が正解だったのか、分かりません。

もっと親身になるべきだったのか。もっとお子さんと仲良くなるべきだったのか。

答えは出ません。

ただ、一つ言えることは…

変な勘違いを生まなかった、ということ。

それだけは、間違いありません。

美人だから困った、という本音

彼女は美人でした。

これは、正直に言って難しかったです。

20代後半の独身営業マン。相手は30代前半のシングルマザー。

変な感情を持たないように。相手にも誤解されないように。

常に、自分を律していました。

今思えば、考えすぎだったかもしれません。

でも、当時の私には、それしかできませんでした。

上司の言葉の重み

「距離感が難しいぞ」

上司のこの言葉が、今でも耳に残っています。

当時は、「どういう意味だろう?」と思いました。

でも、実際に経験してみて、痛感しました。

独身営業マン×シングルマザーは、本当に難しい。

これは、経験しないと分からないことです。

シングルマザーの強さ

この経験を通じて、私はシングルマザーの強さを知りました。

一人で子供を育てながら。一人で家を建てる決断をして。

一人で住宅ローンを組んで。

その全てを、堅実に、冷静に進めていく。

彼女の姿から、多くのことを学びました。

シングルマザーは、決して弱くない。

むしろ、誰よりも強いのかもしれません。

若き日の自分へ

もし、20代後半の自分に会えるなら、こう言いたいです。

「そんなに緊張しなくても大丈夫だよ」 「もっと自然体でいいんだよ」 「変に気を使いすぎなくていい」

でも、当時の自分には、それができませんでした。

だから、今の若い営業マンにも言いたい。

シングルマザーの担当は難しいけど、恐れる必要はない。

誠実に、真面目に接すれば、必ず伝わります。

この経験が、今の自分を作った

この経験は、私の営業マン人生の中で、特別なものでした。

決して派手な成功事例ではありません。感動的なストーリーでもありません。

ただ、一人のシングルマザーが、息子のために家を建てた。

それだけの話です。

でも、その過程で私が学んだことは、計り知れません。

距離感の難しさ。言葉選びの重要性。シングルマザーの強さ。堅実さの価値。

これらは、今でも私の中に生きています。


【まとめ】シングルマザーの家づくりは、決して特別じゃない

この記事を読んで、「シングルマザーだから大変」と思った方もいるかもしれません。

でも、違います。

シングルマザーだから大変なのではなく、家を建てること自体が大変なんです。

彼女がすごかったのは…

  • シングルマザーだったから、ではなく
  • 堅実な計画を立てたから
  • 無理をしなかったから
  • 冷静に判断したから

それだけです。

シングルマザーの皆さんへ

もし、この記事を読んでいるシングルマザーの方がいたら、伝えたいことがあります。

あなたは、家を建てられます。

条件は、以下の通りです。

必要な条件

  1. 安定した収入(正社員が望ましい)
  2. 自己資金(総額の20%以上が理想)
  3. 無理のない返済計画
  4. 相談できる人がいる
  5. 堅実な判断力

この5つがあれば、十分に可能です。

シングルマザーだから無理、なんてことはありません。

営業マンの皆さんへ

シングルマザーのお客様を担当することになった営業マンの方へ。

変に構える必要はありません。

ただし、以下のことは意識してください。

シングルマザー担当の心構え

  1. 距離感に気をつける(親切だけど、親しくなりすぎない)
  2. お子さんとの接し方は慎重に
  3. 契約前の相談時間を十分に取る
  4. 無理な提案をしない
  5. 堅実な資金計画を最優先に

特別扱いではなく、丁寧に接する。それだけです。

最後に

この記事を書くにあたり、20年以上前のことを思い出しました。

当時の自分は、未熟でした。今なら、もっと上手くやれたかもしれません。

でも、あの時の自分なりに、精一杯やりました。

彼女と息子さんが、今も幸せに暮らしていることを願っています。


家づくりは正解が一つではありません。 本記事の内容が、後悔のない判断をするための参考になれば幸いです。

筆者の考え方や立ち位置については当ブログについてにまとめています。

ここまで読んで頂きありがとうございました。

貴方にとって良い一日を~まめおやじ

女性営業と独身顧客の距離間の記事はこちらからどうぞ

この記事を書いた人
まめおやじ

元住宅営業マンが、業界在籍34年と自宅建築の経験を活かし、初心者むけに住宅トラブル回避に特化したブログを発信。

自宅:木造平屋(2019年築)受賞歴あり
経歴:大手木質系プレハブ会社
   大手鉄骨系プレハブ会社
   木造在来工法ビルダー
資格:宅建士
   ファイナンシャル
   プランナー

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