こんにちは。元住宅営業マンまめおやじです。
これから夢のマイホームを建てようとしているあなた。
「担当の営業マンが途中で辞めてしまったら…」なんて、考えたことはありますか?
実は、担当者の変更は決して珍しいことではありません。
時には「言った言わない」の泥沼トラブルに発展することも。
この記事では、元住宅営業マンまめおやじが、同僚の退職で引き継いだ案件で実際に体験した、お客様からの理不尽な要求と、その絶体絶命の状況をどう乗り切ったのか、その一部始終を赤裸々に語ります。
- これからハウスメーカーや工務店と契約する予定の方
- 担当者との間で「言った言わない」のトラブルを絶対に避けたい方
- 契約後の予期せぬ要求やトラブルから身を守る方法を知りたい方


序章:順調だったはずの引き継ぎ案件に潜む地雷

私がバリバリの住宅営業マンとして駆け回っていた頃のこと。
同僚のA君が担当していた自営業者のB様邸を、彼の退職に伴い、契約直後のタイミングで私が引き継ぐことになりました。
間取は確定済でこれから、内装や詳細の打合せに入り、外構工事については「当社で施工するか、B様が別途手配するかは未定」という状態。
まずはB様との信頼関係を再構築し、建物の打ち合わせを滞りなく進めることが私の最初のミッションでした。
B様は大柄で強面ですが、気さくな方で、打ち合わせは常に和やかな雰囲気で進みました。
仕様決めもスムーズに完了し、無事に着工。
工事が始まってからも、現場監督まかせにせず、B様とはこまめに連絡を取り合い、関係は極めて良好。
上棟の日も、組み上がっていく我が家を嬉しそうに眺めるB様の笑顔を見て、私も自分のことのように嬉しく思ったものです。
──しかし、その数日後。B様からの一本の電話が、この平穏を打ち砕くことになります。
【トラブル勃発】上棟後に突きつけられた、記録にない「約束」

「まめおやじさん、ちょっといいかな。ウッドデッキの件なんだけど、いつ頃つけてくれるの?」
電話口からのB様の言葉に、私は一瞬、何を言われているのか理解できませんでした。
「…え?ウッドデッキ、でございますか?」
私がそう聞き返すと、B様は少し苛立った声でこう続けました。
「そうだよ、ウッドデッキ!前の担当のA君が『サービスでつける』って言ってたじゃないか!」
頭をガツンと殴られたような衝撃でした。
慌ててA君から引き継いだ全ての資料──契約書、見積書、図面、打ち合わせ議事録──を血眼になって確認しましたが、どこにも「ウッドデッキ」の「ウ」の字すら見当たりません。
もちろん、私が引き継いでからの打ち合わせで、そんな話が出たことは一度もありませんでした。
私はB様に対し、記録が一切ないことを丁寧に説明しましたが、B様は「いや、言った!」「A君が確かにそう言ったんだ!」の一点張り。
完全に「言った言わない」の泥沼に足を踏み入れてしまったのです。
これは、もはや単なる認識の齟齬ではありません。
客観的な証拠が何一つない状況での、一方的な要求。
正直に言ってしまえば、完全な「いいがかり」でした。
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なぜ応じなかったのか?理不尽な要求を呑むことの危険性

会社に報告すると、上司の答えは明確でした。
「記録にない以上、対応できるわけがない。突っぱねろ」。当然の判断です。
ビジネスの基本として、理不尽な不当要求に応じるわけにはいきません。
しかし、それ以上に私が懸念していたのは、現場への悪影響でした。
この段階でB様の要求を呑んでしまえば、どうなるか。
「ゴネれば何とかなる」とB様に思わせてしまいます。
そうなれば、今後も現場で「ここもサービスだろ」「あれも言ったはずだ」と、現場監督や職人さんたちに次々と無理難題を吹っかけるようになるかもしれません。
そうなれば、現場の士気は下がり、品質にも影響が出かねない。
B様にとっても、私たちにとっても、誰一人得をしない最悪の事態です。
お客様の家づくりを預かるプロとして、私は安易に要求を呑むという選択はできませんでした。
とはいえ、B様の主張を無視し続ければ関係は破綻し、工事がストップする可能性すらある。まさに八方塞がりの状況でした。
【最終手段】私が下した苦渋の決断と落としどころ

数日間、私はどうすればこの状況を打開できるか、必死に考え抜きました。
そして、一つの結論にたどり着きます。
それは、「相手の顔を立てつつ、こちらの実利も取る」という策です。
私はB様に改めてアポイントを取り、こう提案しました。
「B様、大変申し上げにくいのですが、やはりウッドデッキを無償でご提供するという記録がございません。
ですので、今から無償で、というのはどうしても難しいのが実情です。
…しかし、です。
もし、懸案だった外構工事一式を当社にご用命いただけるのであれば、
その外構工事の利益を度外視して、ほぼ原価でウッドデッキを設置できるよう、
私が責任を持って会社と交渉いたします」
これは、私にとって苦渋の決断でした。本来であれば不要な値引き交渉です。
しかし、これが膠着した状況を動かす唯一の方法だと考えました。
この提案のポイントは2つです。
- 「無償サービス」は明確に否定する:ここで前例を作らないことで、今後の理不尽な要求を牽制します。
- 「外構工事受注」を条件とする:ウッドデッキ単体では赤字でも、外構工事全体で見れば、会社として最低限の利益は確保できます。
幸い、この提案はB様にも、そして「これ以上のトラブルは避けたい」
と考える会社側にも受け入れられました。
私は外構業者と何度も交渉を重ね、極限まで利益率を削った見積もりを作成。
B様にサインをいただき、この一件はようやく決着したのです。
まとめ:家づくりは「記録」がすべて。営業マンはあなたの味方か?

今回のB様のケースは、私が間に入り、双方の落としどころを探ることで何とか乗り切ることができました。

決裂したら裁判になったかも…
しかし、それは多大な労力と精神的な消耗を伴うものであり、決して「成功体験」ではありません。
この経験から、これから家を建てるあなたに伝えたい教訓は、やはりこれに尽きます。
「口約束を絶対に信じるな。全ての合意を書面に残せ」
そしてもう一つ。あなたの担当営業マンは、万が一の際に、あなたと会社の間に立って汗をかいてくれる人間ですか?
それとも、安請け合いをして、問題が起きたら逃げてしまう人間ですか?
家づくりは、営業マンという「人」を介して進んでいきます。
その担当者を見極めることもまた、後悔しない家づくりを実現するための重要な要素なのです。
あなたの家づくりが、素晴らしいものになることを心から願っています。
元住宅営業マンまめおやじ ブログ:正直住宅コンサルタント 住宅購入や建築に関する正直で実践的なアドバイスを発信中!
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ここまで読んで頂きありがとうございました。
貴方にとって良い一日を~まめおやじ


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