こんにちは。元住宅営業マンまめおやじです。
住宅営業の仕事は、単に家を売ることではありません。お客様との信頼関係を築き、時にはトラブルにも冷静に対応する力が求められます。
本記事では、私が実際に経験した「契約後の解約トラブル」についてお話しします。
住宅営業に携わる方はもちろん、これから家を建てる予定の方にも役立つ内容です。
契約後のフォローの重要性やトラブル回避のポイントを学び、後悔のない家づくりを目指しましょう。
- 現役の営業マン
- 家の契約後に担当営業が代わった人
- 家の契約後、不安な人
- 家の契約後、他社から連絡がくる人
ずいぶん昔の話です。
ある女性営業が退職になり、その顧客を引き継ぐこととなりました。

1. 引き継いだ顧客との初対面
ある女性営業が退職し、彼女が担当していた顧客A様を引き継ぐことになりました。
最初の打ち合わせは和やかに進み、今後のスケジュールを調整。
次回の打ち合わせで本格的に話を進める予定でした。
A様はご夫婦で、もともと複数の住宅メーカーを検討されていたものの、最終的には当社との契約を選んでくれていました。
価格や間取りなど、長期間の交渉を経て合意に至った案件でした。
2. 順調に進んでいたはずの打ち合わせ
次回の打ち合わせでは、間取りの最終確認を行い、特に問題はない様子でした。
ただ、次回の打ち合わせまで3週間空くことが少し気になりました。
この間に、他社の営業が再びアプローチをかける可能性もあるため、早めのフォローが重要だと感じました。
しかし、A様からは「特に急がなくても大丈夫」との返事。これが後のトラブルのきっかけになるとは、この時は思いませんでした。
3. 突然の不安な連絡
1週間後、不動産関係の知り合いから連絡が入りました。

「A様、契約されていますよね?実は私、A様の親戚なんです。」
突然のことに驚いていると、さらに衝撃的な話が続きます。
「実は●●ハウスと打ち合わせをしているみたいなんですよ。どうもそちらで建てたいらしいです。」
担当していた女性営業の退職することで不安が大きくなり、他社への乗り換えを考えているとのことでした。
この時点で、私はすぐにA様に連絡を取り、会って話そうと連絡をとりました。
何度か電話をいれましたが、繋がらず、留守番電話にメッセージを残しました。
4. 解約の申し出と返金要求

その後、A様から電話が入りました。
「あのう、やっぱり建てるのをやめようかと…。」
さらに、契約時に支払った100万円の返金を求めてきました
。しかし、すでに契約も間取りも確定しており、解約となると違約金が発生する状況でした。
私としては、
「不安を解消できるまで、会ってしっかり打ち合わせをしましょう」
とお伝えしましたが、A様は
「主人がやめるように言っているので。」
と、話し合いには応じない姿勢でした。
A様にとっては、担当営業の変更が大きな不安材料となり、競合他社の営業がその不安を巧みに利用した可能性があります。
他社に決まった顧客に対して、ダメ元で再アプローチする営業マンは存在します。
当然、契約後に打合せをし、内容を確認しています。こちらとしても、返金はできません。
5. 消費者相談センターからの連絡

返金を拒否した後、A様は消費者相談センターに相談。
センターからの連絡を受け、経緯を説明しましたが、先方の主張もあり、完全には納得してもらえませんでした。
さらに本社にも連絡が入り、営業部長から
「半額返金で決着つけてくれへんか?」
との提案があり、最終的には50万円の返金で決着しました。
この時、私は「なぜこちらが譲歩しなければならないのか」と悔しい気持ちになりました。
しかし、現実的に考えれば、これ以上長引くことで会社の評判や手間がかかることを考慮し、決断せざるを得なかったのです。
6. トラブルから得た教訓
この経験を通じて、以下の点が重要だと学びました。
- 契約後のフォローを徹底する: 担当者変更時は、より密なコミュニケーションが必要。
- お客様の不安を先回りして解消する: 退職の影響を最小限に抑えるための説明が必要だった。
- 競合の動きを常に意識する: 契約後も他社の営業が接触する可能性を考慮し、契約後のフォローを強化。
- トラブル時の対応力を養う: クレーム対応は、感情的にならず冷静に進めることが重要。
今振り返ると、「A様が悪い」と決めつけず、もっと柔軟に対応できたかもしれません。
特に、契約後の不安を軽減するために、追加のフォローアップや信頼関係の再構築が必要だったと痛感しています。
女性営業は入社2年目、私は当時店長。契約後の引継ぎということで、私の対応が事務的に映ったのかもしれません。
同時に、契約後の他社の巻き返し対策も甘かったのでしょう。
これから住宅を販売する方々にとって、また、これから家を建てようとする方にとっても、同じようなトラブルを回避するための参考になれば幸いです。
ここまで読んで頂きありがとうございました。
あなたにとって良い一日を~まめおやじ

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