【実例】元住宅営業マンのリアル体験:失敗しない床材選びのポイントを自宅建築の経験をもとに徹底解説

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こんにちは。元住宅営業マンまめおやじです。

新築の際の床材選びってどうやって選んでますか?

床材選びは、見た目だけでなく、使い勝手や快適さ、そして将来的なメンテナンスまで関わってくる重要なポイントです。

営業時代にも「床はもっと慎重に選べばよかった…」という声をたくさん聞いてきました。

この記事では、床材の種類や特徴をわかりやすくまとめつつ、実際の経験を交えて、床材選びのポイントを解説しています。

この記事はこんな人におススメ
  • これから家を建てる人
  • 床材選びに悩んでいる人
  • 打合せで床を決めてしまった人
まめおやじ
まめおやじ

床選び大事ですね

1. 床材の種類と特徴

床材の種類
  1. フローリング(無垢・複合)
  2. クッションフロア
  3. タイル・石材
  4. カーペット

順番にいきましょう。

1-1.フローリング(無垢・複合)

多くの方がこちらを採用される方が多いです。大きくは、無垢と複合の二つに分類されます。

【無垢フローリング】

無垢フローリングは、100%天然木を使用したフローリングのことです。

  • 長期間により経年変化がたのしめる
  • キズ・反り割れ等メンテナンスが大変
  • 床暖房が対応できない
  • 高級なイメージがあるが材質、木の種類によって価格に差がある。

【複合フローリング】

無垢より一般的なもので、合板などの基材の表面に化粧材を貼り合わせたものです。

  • 用途、場所別さまざまな種類のものがあり豊富
  • 床暖房対応のものがある
  • キズや反り、割れなどに強い
  • 表面に貼る化粧材の材質、グレードで価格に差がある

化粧材は価格が高い順に上から、挽き板・突板・シートの3つに大別されます。

  • 挽き板

挽き板とは、天然木をのこぎりで2mmほどの厚さに挽いたものをいい、それを基材に貼り合わせたもの。

表面材が厚みがあるため、感触は無垢とほとんどかわりません。基材に合板を使用しているので、反りやゆがみがおこりにくい。

  • 突 板

突板とは、木材を0.3~1mm程度の厚さに突いた(スライスした)ものをいい、それを基材に貼り合わせたもの。

天然木の風合いが感じられ、機能面と価格面のバランスがよい。

  • シート

シートとは、オレフィン等の紙や樹脂などに木目模様をプリントしたシート。

それに基材に貼り合わせたもの。表面がシートなので、お手入れしやすく、価格も手頃です。

しかし、表面がプリントしたものなので、経年変化による風合いを楽しむことはできません。

1-2.クッションフロア

塩化ビニール系のシート状の床材で、住宅や店舗の床材として広く使用されています。

木目調や石目調などさまざまな模様が印刷され、種類が豊富です。

耐水性、防音効果が高く、キッチン、洗面等の水回りに多く採用されています。

メリット

  • 耐水性、防音効果が高い
  • 他床材と比較して安価である

デメリット

  • 熱に弱い
  • キズやへこみがつきやすい

1-3.タイル・石材

タイル床材には、メリットとしてデザイン性や耐久性、掃除のしやすさなどがありますが、デメリットとして硬さやコスト、施工の難しさがあります。

メリット

  • デザイン性に優れている
  • 汚れが付きにくく掃除しやすい
  • 耐久性が高く経年劣化が少ない
  • 水に強い素材もある
  • 夏場はひんやりと冷たく心地よい

デメリット

  • 耐熱性や防音性が低い
  • つなぎ目から水が入りやすい
  • 硬くてクッション性がなく、足腰に負担がかかりやすい
  • コストが高い
  • 施工に時間がかかる
  • 冬場は寒いので床暖房の設置を要検討
  • 目地の掃除が面倒
  • 転んだ時の衝撃が大きく、食器を落とすと割れやすく、音が響きやすい

タイル床材を選ぶ際は、生活スタイルや場所、用途などを考慮して、メリットとデメリットを比較することが大切です。

たとえば、キッチンやトイレ、洗面所など水回りに敷く場合は、ボンドを使っていない吸着タイプや、抗菌機能付きタイプ、耐水性のボンドが使われているタイプを検討しましょう。

1-4.畳

和室のない家もありますが、根強い人気はがあります。

メリット

  • 調湿効果で快適な湿度環境を実現する
  • 防音効果で階下の部屋への音を軽減する
  • 断熱効果がある
  • い草の香りや肌触り等独特の風合いがある
  • 柔らかく疲れにくい

デメリット

  • カビやダニが発生しやすい
  • 汚れがつきやすく、シミになる
  • ペットの爪で傷つきやすい
  • 紫外線で日焼けして色褪せる
  • メンテナンスの手間がかかる
  • 水濡れに弱い
  • 設置・交換とも比較的高い

畳のメリットやデメリットは、畳の素材(い草、和紙、樹脂など)によって異なります。

最近は和紙・樹脂系の畳が多くなってます。

特徴として、湿気に強い、カビやダニの発生を防ぐ、耐久性がアップしている、変色が少ない、 選べる色の種類が豊富となっております。

1-5.カーペット

ホテルのロビーや事務所、施設などに採用されています。

メリット

  • 滑りにくい
  • 寒さを軽減できる
  • 下の階に音が響きにくい
  • ケガや汚れ、キズの防止になる

デメリット

  • ホコリや髪の毛などが溜まりやすい
  • ダニが発生しやすい
  • 家具の跡が残りやすい
  • 素材によっては夏場足元が暑く感じる
  • 掃除やメンテナンスの手間がかかる

2. 床材選びのポイント

では、それぞれの床材の特徴を把握したところで、床材選びのポイントを解説していきます。

床材選びのポイント
  1. 見た目・デザイン
  2. 耐久性・メンテナンス性
  3. 初期費用vs.ランニングコスト
  4. 快適性
  5. 住宅営業マンとしての視点

2-1.見た目・デザイン

床材は「家の顔」のひとつ。特にリビングなどの共有スペースでは、床が与える印象が空間全体の雰囲気を大きく左右します。


最近のトレンドでは、「グレージュ系」や「無垢材風のナチュラルカラー」が人気。

ですが大切なのは、ご自身の家具やカーテンといったインテリアとの調和です。

また、照明の色(昼白色か電球色か)によっても床の印象が変わるため、サンプルを実際の照明環境で確認することもポイント。

流行を追いすぎると10年後に古臭く感じる可能性もあるため、「好み+少しトレンド感」くらいがちょうど良いバランスです。

2-2.耐久性・メンテナンス性

床は毎日使う場所だからこそ、耐久性とメンテナンス性が重要です。
特に小さなお子さんやペットがいるご家庭では、傷・水・汚れへの強さが求められます。

例えば:

  • フローリング(突板やシートタイプ):表面のコーティングによっては傷に強く、掃除もしやすい。
  • 無垢材:自然な風合いが魅力ですが、水に弱く傷も付きやすい。ただし、削って再生も可能。
  • クッションフロア(CF)やフロアタイル:安価で水に強く、トイレや洗面所にも◎。

さらに、「ワックスフリー加工」や「抗菌・抗ウイルス加工」がされた床材も増えており、掃除がラクで衛生的な空間を保てます。

2-3.初期費用vs.ランニングコスト

床材選びでは「初期費用だけで判断するのはNG」。

たとえば安価な床材でも、数年で劣化して張り替えが必要になるなら、結果的に高くつく可能性があります。

床材の種類初期費用メンテ費用耐用年数特徴・向いている家庭総合評価
クッションフロア(CF)◎安い◎安い△ 約10年水回り・コスト重視の家庭
シートフローリング◎安い◎少ない○ 約15〜20年小さい子やペットがいる家庭
突板フローリング○中程度○少ない○ 約20年木の質感とコスパ両立派に○〜◎
挽き板フローリング△やや高い○少なめ◎ 約25〜30年本物志向・質感にこだわる人
無垢フローリング✕高い△多め◎ 約30年以上経年変化を楽しみたい人

長期的に見たコスパの良さは、ライフスタイルや家族構成によって異なります。

将来のメンテナンス費用や手間も見込んで、バランスよく選びましょう。

2-4.快適性

見落としがちですが、足元の冷たさや音の響きは日々の暮らしの快適性に直結します。

  • 冬の冷たさ:無垢材は空気を含むため暖かさを感じやすく素足でも快適。一方、フローリングやタイルは冷たく感じることも。
  • 足触り:ツルツルよりも、少しザラっとした「木のぬくもり」が好まれる傾向。ペットがいる場合は滑りにくさも重要。
  • 防音性:特にマンションや2階建て以上の住宅では、「遮音フローリング」や「カーペットとの併用」で階下への音対策が必要。

床暖房との相性も要チェック。

無垢材でも対応している製品もありますが、収縮や反りのリスクもあるので事前確認が大切です。

2-5.住宅営業マンとしての視点

過去に営業現場でよく聞いた「床材選びの後悔ポイント」は以下の通りです。

  • 「白系の床にしたら、髪の毛や汚れが目立ちすぎて毎日掃除機がけ…」
    → 見た目の清潔感は抜群ですが、生活感が出やすいデメリットも。
  • 「無垢材を選んだけど、子どもがオモチャを落とすたびに凹んでストレス」
    → 素材の良さと扱いやすさのバランスが重要。
  • 「ペットが滑って歩きづらそう。最初から滑りにくい床材を選べばよかった」
    → 犬・猫などの爪の滑りに配慮した素材選びもポイント。
  • 「明るい色にしたら、日光で黄ばみが目立つようになって後悔…」
    → 紫外線対策された床材や、UVカットフィルムとの併用も検討を。

実際に生活してから気づくことが多いからこそ、「見た目」だけでなく「使い勝手」や「メンテのしやすさ」も考慮しておくことが、後悔しない秘訣です。

3. 実際に自宅で選んだ床材とその理由

3-1.採用した床材の詳細

まめおやじが採用したもの
  • 【和室】樹脂系の半畳タタミ
  • 【トイレ洗面】クッションフロア
  • 【LDKと寝室】無垢フロア アカシア
  • 【廊下その他】無垢フロア アカシア

3-2.実際に住んでみての感想

無垢フロアは本当に気持ちがいい。夏はさらっとしているので、冬以外は素足で過ごしています。冬はさすがに冷たいですが、エアコンをつければ大丈夫です。キッチンの床も無垢フロアを採用。キッチンの長さの薄いマットを敷いてます。

築5年過ぎですが、キズは凹みはありますが、ほとんど気になりません。(個人の見解)おそらく、板の色が濃かったり薄かったりバラバラになっているためかと思います。

水をこぼしてもすぐに拭きとればシミにはなっていません。放置しておくと、シミにはなります。サンドペーパーで目立たなくすることはできますが、面倒くさいのでやっていません。

洗面はクッションシートですが、特に冬場は冷たいです。これは床材のせいではないですが、セラミックヒーターを置いて対応しています。

3-3.他の選択肢との比較

前の会社が、価格面で比較的お値打ちだったので、基本は無垢フロアに決めていました。トイレ洗面は床が冷たいので、一瞬無垢フロアを考えましたが、水を使うところなので、クッションフロアにしました。

複合フローリングの挽き板も検討しましたが、無垢フロアより見積金額が高くなったので、無垢フロアにしました。

和室のタタミは香りがよいので、い草も検討しましたが、普段そんなに使わない部屋なので、価格優先で樹脂のタタミにしました。

4. まとめ:後悔しない床材選びのポイント

床材は「家の印象」と「暮らしやすさ」の両方に直結する、見た目以上に奥が深いパーツです。

✅ デザインだけでなく、耐久性・掃除のしやすさ・快適さもチェック
✅ 初期費用と将来のメンテナンスコストのバランスも考慮
✅ 家族構成やペットの有無、生活スタイルに合わせて選ぶ
✅ 実物サンプルやショールームでの確認もおすすめ

「なんとなく」で選んでしまうと、あとから「こうすればよかった」と感じることも少なくありません。

床材は毎日触れる場所だからこそ、少し時間をかけて丁寧に選んでみてくださいね。

ここまで読んで頂きありがとうございました。

あなたにとって良い一日を~まめおやじ

この記事を書いた人
まめおやじ

元住宅営業マンが、業界在籍34年の経験を活かし、これから家を考えている人に役立つ情報を発信するブログ。

自宅:木造平屋(2019年築)受賞歴あり
経歴:大手木質系プレハブ会社
   大手鉄骨系プレハブ会社
   木造在来工法ビルダー
資格:宅建士
   ファイナンシャル
   プランナー

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