こんにちは。元住宅営業マンまめおやじです。
「せっかくの家づくり、でも予算が…」そんな声をよく聞きます。
建築費が高騰するいま、少しでもコストを抑える工夫が求められています。
本記事では、私が住宅営業マン時代に実際に提案し、採用されたリアルなコストダウン方法をご紹介します。
- 予算内で理想の家づくりをしたい方
- 建築費を抑える具体的なアイデアが知りたい方
- 無理のないコストダウン方法を探している方
建築費コストダウンの前提
- コストダウン=我慢ではありません
- 削るべきは「あとからでも追加・変更できるもの」
- 削らないほうがよいのは「構造」「断熱」など後戻りできない部分
- 目的は予算内に収めつつ、満足度を下げないこと
この視点を持ちながら、以下でご紹介するコストダウン案を見てみましょう。
実例:筆者の場合
■筆者自身が実際に家を建てたときに採用したコストダウン案を紹介。
- シャッターは無に
- バルコニーは無に
- 平屋にした
- 小窓を多用
1.シャッターは無に
準防火地域なので、窓の価格が非常に高い、という費用面で不採用に。
2.バルコニーは無に
平屋なので、バルコニーは無。代わりにサンルームを設置。
洗面の隣にランドリールームを検討しましたが、日当たりを優先し、南側に設置。
3.平屋を選択
平屋を建てようと思っていました。試しに同じ部屋の大きさで二階建てで見積したら、平屋の方が安くなりました。
これは建てる会社によって違いますので、注意が必要です。
★「平屋」についてはこちらの記事もご覧ください。
4.小窓を多用
防犯面を考え、LDKや南側以外は、一番小さい小窓(=人が侵入できない大きさ)を採用。
西日が入る西面はすべて小窓。
■採用しなかったコストダウン
- 勝手口
- トレイ洗面
- クローゼットの扉
1.勝手口
ゴミをもって部屋の中を通りたくなかったのが理由です。
玄関とは別の外部の動線ができ、ゴミ捨てが快適。西面に面していると夏場暑くなるので、ロールカーテンで対応。
季節の良い時期は網戸にすると風が通ります。
2.トイレ内の手洗い洗面
トイレの上にある手洗いは水が垂れてくるので、壁に手洗い洗面を設置。
トイレと洗面が隣接してるので、無にしてもよかったのでは、と家族に言われました。
筆者は用を足した後、扉を触るのはイヤです。
3.クローゼットの扉
寝室内のクローゼットは人の目に触れるものではないので、コストダウン対象でしたが、家族の反対で却下。
ふとんなどの寝具があるので、ほこりがたまるとのこと。
★「筆者の平屋の自宅」についてはこちらの記事もご覧ください。
コストダウン8選
1. 勝手口をなくす
■メリット:勝手口を設けると、ドア本体の費用だけでなく、庇、基礎の立ち上がり、土間コンクリート、防犯対策などの工事も必要です。
それらをまるごと削減できれば、10万円〜20万円のコストダウンが可能です。
■デメリット:屋外ゴミ置き場へのアクセスや、通風・採光の経路が限定される可能性があります。
西側に設置すると夏、暑くなるので、ロールカーテン等の対策が必要。
■あとから追加できる?:×外壁を開口してドアを後付けする必要があり、構造補強や外壁補修などが必要で高額になり現実的ではない。
■元住宅営業マンのひとこと

最近では防犯上の理由から勝手口をつけない家も増えています。
生活動線と安全面を考えて、本当に必要か再確認してみましょう。
2. 窓を小さく・減らす

■メリット:サッシ代や窓周辺の仕上げ工事費用、カーテン費用などが削減でき、断熱性も向上します。
特に掃き出し窓を腰窓に変更するだけでもコスト削減に。
■デメリット:採光・通風・開放感が減るため、設計段階で慎重な判断が必要です。
建築基準法の最高計算もクリアする必要があります。
■あとから追加できる?:×(構造に関わるため、簡単には変更できない)
■元住宅営業マンのひとこと

なんとなく大きな窓にしていませんか?明るさが取れる位置に小窓を配置する工夫をしましょう。
採光とプライバシーの両立にもなります。
3. シャッターを付けない
■メリット:1ヶ所あたり3万〜6万円の削減が見込めます。
窓の数が多いとトータルで数十万円単位に。
■デメリット:防犯面や台風時の不安を感じる人も。
■あとから追加できる?:〇(後付けの手動シャッターが豊富にある)
■元住宅営業マンのひとこと

シャッターをつけたけど、開け閉めがめんどくさく、台風の時以外、使っていません、という人も。
シャッター無にして防犯ガラスに、という方法もあります。
私の経験では、価格はシャッターより少し安かったです。
4. クローゼットの扉を無くす

■メリット:建具代や枠材、金具などのコストが減り、数カ所まとめて外せば10万円前後の削減も。
スペースが広く見え、家具配置の自由度も高まります。子供部屋におススメ。
■デメリット:来客時などに見た目が気になることがある。LDKには不向き。
■あとから追加できる?:◎扉を追加できるが、費用面で市販のロールスクリーンやカーテンレールで対応する方が有利。
■元住宅営業マンのひとこと

子供部屋のクローゼット扉無は結構採用いただきましたよ。
5. ベランダを無くす

■メリット:外壁・防水工事・手すり・排水管・下部補強など多くの付帯工事が不要に。
構造にもよりますが30万円以上の削減になることも。準防火地域の場合は高額になるため、さらに削減となります。
■デメリット:布団や洗濯物の外干しに不便を感じる方も。
■あとから追加できる?:×(構造や防水設計に関わるため困難)柱タイプの後付けならできなくはないですが、外壁・構造体に手を加えるため、現実的には難しい。
■元住宅営業マンのひとこと

室内干しスペースや乾燥機があれば、ほとんどの家庭で不自由は感じません。
ベランダの掃除やメンテナンスからも解放されますよ。
6. トイレの中に手洗い器を付けない

■メリット:手洗い器本体の費用だけでなく、給排水管工事、収納・カウンター設置などの費用が丸ごと削減できます。
■デメリット:手洗いが一体型の便器になると、水はねや清掃性に不満が出る場合も。
■あとから追加できる?:◎(壁面タイプの後付け手洗い器も豊富にあります)
■元住宅営業マンのひとこと

洗面所を隣接しているなら無理に設ける必要はありません。
見た目より機能を優先して考えてみてください。
7. 二階トイレを無くす
■メリット:便器本体・紙巻器・照明・換気扇・扉・給排水配管など、一式の設備が不要になり20万円以上の削減に。
後から設置予定もなければ、約タタミ1畳分の面積も削減され、さらにコスタダウン。
■デメリット:2階で長く過ごすライフスタイルの場合、移動が面倒になることも。
■あとから追加できる?:△将来に備えて、排水管だけ仕込んでおく「プレ配管」という選択肢も。必要になったら便器だけ増設できます。
■元住宅営業マンのひとこと

プレ配管は実際に何度か採用したことがあります。
★「トイレ」についてはこちらの記事もご覧ください。
8. 総二階にする

■メリット:建物の凹凸が少ないため、基礎や屋根の面積が減って材料費・施工費ともにダウン。耐震性や断熱性の面でも有利です。
■デメリット:外観のデザインがシンプルになりやすく、間取りの自由度も若干制限されます。
■あとから変更できる?:×(設計段階での決断が必要)
■元住宅営業マンのひとこと

コスパを最優先するなら総二階です。装飾やデザインは外構や色使い(外壁の貼り分け)で工夫すれば十分にカバーできます。
チェックリスト:あなたに合った選択を
- □ 今後家族が増える予定がある
- □ 掃除・メンテナンスの負担を減らしたい
- □ 将来的にリフォームを考えている
- □ 今こだわりたい設備・性能は決まっている
- □ 自分にとって「なくても困らない」ものが明確
まとめ
- 一般的に付けるものでも、本当に必要かを考える
- 無くても生活に支障がないものは思い切って削る
- 住むのは自分。人の意見に流されず選択を
- 削って下がった予算を、他に回すことも賢い家づくりの方法
「我慢のコストダウン」ではなく「納得の選択」で理想の住まいを実現しましょう。


ここまで読んで頂きありがとうございました。
貴方にとって良い一日を~まめおやじ
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