こんにちは。元住宅営業マンまめおやじです。
- 「契約を急かされてモヤモヤ…これって普通?」
- 「じっくり考えたいのに、なぜか急かされる…」
そんな経験がある方は少なくありません。本記事では、なぜ営業マンが契約を急ぐのか、その“本音”を元住宅営業マンの筆者の体験に基づいて解説します。
これから家づくりを始める方が後悔しないための判断材料として、ぜひ参考にしてください。
- これから家を建てる人
- 契約を急がされた経験がある人
- じっくりと検討したい人
1.営業マンが契約を急かす5つの本音
営業マンが契約を急がす理由(=本音)は以下です。
- 売上ノルマ・月末締めの事情
- 他社との競合対策(クロージングのテクニック)
- お客様の「気持ちが冷める」前に決めたい
- 着工スケジュール・補助金の期限
- 上司からの圧力と評価制度
1-1.売上ノルマ・月末締めの事情
営業マンの仕事は契約をとること。ほとんどの会社は月末が営業数字の締め切り日。営業マンはこの顧客は月内契約できると判断した場合は、月内に契約に持ち込めるように戦略を練ります。毎月以外にも半期ごとに締め切りがあり、数字が集計されます。
1-2.他社との競合対策(クロージングのテクニック)
住宅は高価な買い物。一生に一回買うか買わないかと言われています。当然、複数の会社で検討します。他社の見積がでる前によい条件を提示して、先行逃げ切りを図りたい、と考える営業マンも少なくありません。
1-3.顧客の「気持ちが冷める」前に決めたい
営業マンの心理として、顧客の気持ちが盛り上がっている時に、契約を決めたいものです。どこかのタイミングで「好条件」を提示して、月内契約へと持ち込もうとします。複数社をじっくり検討されると冷静にシビアに判断されてしまいます。
1-4.着工スケジュール・補助金の期限
会社によって今契約したらいつ着工できるかはバラバラ。入居希望がある場合、予想より契約時期を早くしないといけない場合があります。また、補助金を受けるため、着工や完工の条件があることがあります。
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1-5.上司からの圧力と評価制度
毎月や半期の締め切りは個人だけではありません。営業所、営業部、支店ごとにあります。主に営業数字が評価されますので、昇進昇格に影響します。営業所の数字が良ければ、上司自身の評価につながります。そのため、期末になると、上司からの圧力がかかる場合があります。
→元住宅営業経験者まめおやじの体験

入社5年目のある時、あと一棟契約すれば、個人も営業所も目標達成ということがありました。まだ打合せして日が浅いお客様。他社が入る前に好条件を提示して契約を確定させました。しかし、契約の前日にキャンセルの連絡を頂いてしまいました。

2.急かされると、なぜ失敗しやすくなるのか?
- 冷静な判断ができず、条件を見落とす
- プランが固まっていないまま契約してしまう
- 「とりあえず契約」のリスクとは?
2-1.冷静な判断ができず、条件を見落とす
大幅値引き等の好条件の提示により、すぐに契約。好条件とセットの細かな条件を見落とし、後で後悔する事があります。
2-2.プランが固まっていないまま契約してしまう
プランが固まっていない状態でとりあえず契約を交わし、契約後にプラン変更したら、大幅に価格がアップすることがあります。
2-3.「とりあえず契約」のリスクとは?
「とりあえず契約」=立派な工事請負契約です。仮契約をしましょうとか言われていませんか?「仮契約」=法律上、存在しません。住宅会社の都合のいい制度です。しかし、契約書ではあるので、記載の金額に対して印紙代がかかります。
→元住宅営業経験者まめおやじの体験

顧客が住宅ローンに不安があったため、まだ2回しか会っていないのに、営業成績のために「とりあえず契約」=工事請負契約を交わしました。結果ローン審査は通らず、解約になりました。顧客は印紙代の負担となってしまいました。
3.契約を急かされた時の対応法
- 「検討します」と伝えて、一度持ち帰る
- 家族会議の時間をしっかり取る
- 納得できないまま契約しない勇気
- 「一度、他社にも話を聞いてみます」もアリ
3-1.「検討します」と伝えて、一度持ち帰る
営業マンは見積や値引き条件を提示したら、契約を打診してきます。そこの会社で契約することに不安がある場合は、一度持ち帰りましょう。
3-2.家族会議の時間をしっかり取る
家族間で気に入った会社が分かれる場合があります。妥協せずにしっかり家族で話合いをしてから決めましょう。
3-3.納得できないまま契約しない勇気
納得できていない部分がある場合、「好条件」を提示されてもすぐに契約をしない。納得のいくまで解消してから気持ちよく契約しましょう。
3-4.「一度、他社にも話を聞いてみます」もアリ
本当に決めきれない場合は、これもアリです。営業マンからしたら、遠回しの断りに聞こえるため、本当に他社の話を聞きたい場合に使うのもよいでしょう。
→元住宅営業経験者まめおやじの体験
営業マンサイドが顧客とイイ感じで対応していても、契約の直銭になると顧客は不安になったり、迷ったりするものです。他社へも話を聞きに行って、戻ってくる方もいました。そのまま他社へ建ててしまった方もいました。

4.良い営業マンかどうかの見分け方
- こちらのペースに合わせてくれるか
- 質問にきちんと答えてくれるか
- 「急かさない=売る気がない」わけではない
4-1.こちらのペースに合わせてくれるか
展示場へ見学にいったから、すぐに家を建てる人ばかりではありません。情報収集、見学、会社選定、具体的打合せなど、段階にあったペースで対応してくれるかが大事です。
4-2.質問にきちんと答えてくれるか
顧客の質問にキチンと誠実に答えてくれるか。ごまかしたり、テキトーな対応をしていないか。即答できなくても、後日改めて説明してくれるか。その対応が大事です。
4-3.「急かさない=売る気がない」わけではない
ここの会社でよいかなと思っていても、営業マンがなかなか契約の話をしてこない場合もあります。売る気がないわけではありません。買うサインを見落としていることがあります。
→元住宅営業経験者まめおやじの体験
自社の分譲地の顧客。電話連絡して留守だったので、結果2週間空けてしまった。顧客から連絡があり、「検討したいんだけど、客じゃないのか?」と笑いながら言われたことがありました。買うサインを見落としてました。
よろしければ、こちらの記事も参照下さい。
5.まとめ|「焦らず、自分のペースで」が鉄則
- 契約は人生の大きな決断。焦ってはいけない。
- 営業マンの事情を理解した上で、上手に付き合おう。
- 自分にとって後悔のない選択をするために、正しい知識と冷静な判断を。
ここまで読んで頂きありがとうございました。
あなたにとって良い一日を~まめおやじ

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